
竹屋饅頭本舗で2015年4月11日(土)、女将谷和江さんの『小豆のおやつ教室』(竹屋饅頭本舗Xコラボ イート・ローカル・プロジェクト)が開催されました。教わったのは、家庭で簡単にできる「いちご大福」。
小豆をもっと気軽に家庭のおやつに取り入れてほしいと今回、初めての企画です。女性ばかり、6名が参加。
”簡単”といっても、ただの「いちご大福」じゃないんです。
竹屋饅頭本舗の上用饅頭「お梅」のあんこを使った、なんとも贅沢な「いちご大福」なのです。
竹屋饅頭本舗では、商品ごとに5種類のあんこを毎日手づくりしています。そのこだわりの自家製あんでつくる「いちご大福」、出来上がりがたのしみです。
大福の生地、求肥(ぎゅうひ)は、白玉粉を細かくすりつぶしてふるったものを、電子レンジに3回にわけてかけ、その都度よく混ぜてつやが出るまでよく練ってつくります。
「お梅」のあんこで旬のいちごを包み、さらにそれを求肥生地で包んで、完成です。


”竹屋の離れ”で、女将さんにたてていただいた抹茶といっしょに出来上がったいちご大福をいただきました。
甘酸っぱいいちごに上品なあんこが相性ぴったりで、自分たちでつくったとは思えない、ワンランク上の美味しさ。
なんといっても、やっぱりあんこがとっても美味しい!


谷さんの手づくりおやつもいただきました。
一口サイズのかわいい和菓子。
お重に入れて、和菓子なのになんだかアフタヌーンティーみたいです。

2015年4月21日は、旧暦の3月3日にあたり、桃の節句です。広島県庄原市東城町は、今でも旧暦で節句をお祝いする風習が残っていて、”竹屋の離れ”には、お雛さまが飾られていました。


五人囃子は、音の大きい楽器ほど左へ置くそうです。
お雛さまは、宮中での結婚式の様子を人形で表したものだそうで、結婚式は夜に行われていたそうです。
だから、明かりをつけましょ、ぼんぼりに~ というわけなんですね。

この日は特別に、女将さんのコレクションもみせてもらいました。
とってもかわいい、ミニチュアサイズ! 細部までリアルな細工が施されています。


手前の子供のお人形は、こんなに小さいのに、手にはしっかりお饅頭を持っています!
そして話題は「雛飾り」から「旧暦と日本人の暮らし」へ。
桃の節句を語るときに欠かせないのが「旧暦」のはなし。
家庭での手作りの食事の大切さ、農耕と密接にかかわる旧暦の節句や行事食の話、そして、旧暦2033年問題、・・・と話題は尽きず。とても勉強になりました。
改めて、旧暦での暮らしは日本人のDNAに深く根差したものだなと実感しました。
※旧暦2033年問題とは・・・
西暦2033年秋から2034年春にかけて、日本の旧暦の月名が天保暦の暦法で決定できなくなる問題のこと。天保暦が制定されて以来、このような不都合が生じるのは、2033年秋 - 2034年春が初めて。(ウィキペディア フリー百科事典より)
暦がつくれない!確かに、問題だあ。

和菓子と抹茶と雛飾り。とても美味しく、そしてとても楽しい時間を過ごしました。
いただいた資料に、小豆の健康パワーについて書かれていたので紹介します。
1.食物繊維が豊富
ゴボウの3倍も食物繊維が含まれている。水に溶けない植物性繊維。
2.疲れを取りエネルギー補給
ビタミンB1が糖質を燃焼、脳と体のエネルギーに変え、筋肉内に糖質が蓄積して疲労物質になるのを防ぐ。
ビタミンB2が脂肪の代謝を助け、ビタミンB6との相乗効果で肌に良い働き。
3.良好なアミノ酸バランス
お米と一緒に摂取すると必須アミノ酸すべてを補給できる。
4.高い抗酸化活性
赤ワインの1.5倍のポリフェノールを含有。
5.低カロリーなダイエット食
小豆の主成分のでんぷんは、分解されてブドウ糖となり、すぐに吸収されてエネルギーになる。糖分が体に蓄積される心配が少ない。脂質が少ない。
その他、血液をサラサラにするアントシアニン、貧血予防になる鉄分、中性脂肪やコレステロールを低下させるサポニン(皮のアク成分)を含んでいるそうです。
いいこと尽くし!美味しくて体にもいい「小豆のおやつ」。
これを機会に、これからさらに和菓子に注目ですね。
※2015年4月17日(金)~21日(火)の5日間、東城まちなみ春まつり‐旧暦の雛まつり2015(広島県庄原市東城町市街地)が開催されます。竹屋の離れの雛飾りも期間中、見学することができます。
Written by RIE KIKKAWA/Photos taken by RIE KIKKAWA & MITSUE IMURA