初夏の野花に会いに。吾妻山トレッキング!

 

2015年6月4日、比婆道後帝釈国定公園の吾妻山(1239m)へ初夏の野花に会いに行ってきました!吾妻山シリーズは今回で2回目。前回と同様、休暇村 吾妻山ロッジ(広島県庄原市比和町森脇)で山野草ガイドをされている竹田 至(たけだ いたる)さんの案内で、梅雨入りしたにもかかわらず晴天に恵まれた最高の天候の中、気持ちよくトレッキング開始。

可愛いテントウムシさんもお出迎え♪


オカグルマ(キク科キオン属)花期/4~6月

日当たりの草地に生育

 

春と同様コースで歩き始めるものの、前回と比較してすっかり緑が生茂った吾妻山。ロッジ裏手から牧草とキンポウゲと共にオカグルマの黄色が目にとまります。

 


 

 

アヤメ(アヤメ科アヤメ属) 花期/5月中旬

水はけのよい草原に生育

 

ロッジ裏手にある池(かんな流しの名残でできた人工的なため池)の側に咲いています。



 

 

サワフタギ(ハイノキ科ハイノキ属) 花期/5~6月頃

山地の沢や湿地など湿気の多い場所に生育

 

高さ2~4mに育つ樹木で、若枝先に白く柔らかそうな白い花をつけます。とっても可愛い花なので思わず立ちどまってしまいました♪ 秋には紫色の果実をつけます。

 

 

 

 

 

草原の小道を終えて、これから登り道へ。

山頂目指して歩きましょ~♪

 

 

サワウツギ(ハイノキ科ハイノキ属) 花期/5~6月頃

沢をふたぐように繁ることから名前がついている


夏は来(き)ぬという歌をご存じですか?この歌詞にある卯の花は、ウツギのこと。

♪卯の花の匂う垣根に時鳥(ホトトギス) 早も来鳴きて…♪

まさに、この歌詞の通り、我が家の周辺でも、このサワウツギが見ごろを迎え昼夜とわずホトトギスがうるさいほど鳴いています。まさに今の時期を表してる歌詞ではありませんか。

もうすぐ夏が来ますよ~って教えてくれているんですね。

 

比婆地方では、早乙女(さおとめ/田植えをする女性)の時期に咲くことから「ソウトメバナ」「ソウトメウツギ」とも呼ばれています。

 

 

 

 

山イチゴ(バラ科) 花期/7月~8月頃

 

まだ花が咲く前ですが、竹田さんおすすめの美味しい山イチゴだそうです。吾妻山は国定公園なので採取は禁止されています。マナーを守って目でのみ楽しんでください。

 

 

 

 

 

ツボスミレ(スミレ科スミレ属) 花期/4~6月頃

平地や里山など一やや湿地を好み生育


歩いていて見逃してしまいそうになるほど小さな可愛いスミレ。タチツボスミレと同様に里山に多いスミレです。

 

 

 

 

アカモノ(ツツジ科シラタマノキ属) 花期/5~7月頃

低山帯~亜高山帯の日当たりの良い場所に生育

 


とっても小さく愛らしい花です。この花が登山道のほとりに沢山群生していました。アカモノの名前の由来を調べてみると、花が終わりガクが成長し赤い果実(偽果)を包みこみます。この偽果は食用になり、甘くて美味しいと言われ「赤い桃」がなまってアカモノとなったとか。

残念ながら、私はまだ一度も食べてみたことはないのです・・・食べてみたいなぁ。

 

 

 

 

 

ちょっと休憩。。。。

 

振り返れば吾妻山ロッジの赤い屋根がとても小さく見えます。

山頂に近づくにつれて風も出てきました。まだちょっと冷たいです。

 

 

 

自分たちだけで歩くと???だらけになっていることでしょう(笑) 

ガイドの竹田さんが一緒だと、やっぱり楽しいのでありま~す♪




ニガナ(キク科ニガナ属) 花期/5~7月頃

路端や水田の畦など明るい草地に生育

 

華やかさはないけれど可憐な感じがする花で私は大好き。この茎を傷つけると白い乳液を出します。この液が苦いということからニガナの名前がついたそうです。花の白いものはシロニガナ。

 

 



 

イワカガミ(イワウメ科イワカガミ属) 花期/6月上旬

低山帯~高山帯まで広く分布し、岩場に生育し光沢のある葉が特徴

 

見ごろは開花してから約1週間くらいとのこと。野花の見ごろ期間は桜と同様短いようですね。イワカガミの最盛期は終わりに近く、アカモノが最盛期を迎えていました。

 

 

 

 

 

山頂に到着~ 標高1239m

 

 

この山頂風景もお馴染みになりつつありますね。

天気が良いから、今日は大山まで見えるかも~~~?!  

……うっすらとですが大山が見えます。

 

 

 

春の吾妻山の写真と比較してみると良く分かります。

緑が濃く繁っています。

 

 

 

 

ギボウシ(キジカクシ科リュウゼツラン亜科ギボウシ属)

 

比婆地域では山菜で親しみ深いギボウシ。ウルイとも呼びます。もうじき花を咲かせるようで蕾をつけていました。国定公園内では植物の採取は禁止されています。マナーを守って気持ちよく山を歩きましょう♪

 

このギボウシと間違って有毒植物の「バイケソウ」を口にして事故になるケースがあります。少量でも毒性が強くとても危険だそうですので、山菜とりの際にはしっかり確認をするようにしましょう。

 

 

 

 

ミズタビラコ(ムラサキ科キュウリグサ属) 花期/5~6月頃

山地の渓流沿いや水辺、湿地を好み生育

 

木陰の中に入り、ひんやりと心地よい湿り気のある登山道脇に群生していました。

 

 

 

 

 

マイナスイオンたっぷりの山道


山頂周辺の展望はとっても最高なんですが、木陰がないから暑いのです(笑)

このルートに入ると冷んやり涼しくて気持ちいい!

 

 

 

登山道を歩いている気分になって、耳を澄ましてみてください。

木漏れ日の中、鳥たちが美しい音色でさえずっています。

 

 

 

 

ウワバミソウ<タキミズナ>(イラクサ科ウワバミ属)

平地から山地までの谷川や渓流沿いの湿気の多い場所に生育

 

eat local projectでお馴染み、私たちの大好きな山菜の一つタキミズナ。こんなところにも群生しています。思わず採りたくなってしまいますが採取は禁止!! マナーを守り気持ちよく山を楽しみましょう。

 

 

 

 

ヤブデマリ(スイカズラ科ガマズミ属) 花期/5~6月頃

樹高3~4mほどになる樹木。沢など水辺や湿地の林縁などに生育

 

サワフタギよりも大きめの花で、緑の中に白色がひときわ目をひきます。

 



 

 

ツルアジサイ(アジサイ科アジサイ属) 花期/6~7月頃

幹や枝から気根をだして木や岩面に巻きつき生育

 

 

これから見ごろを迎えるツルアジサイ。よく似た花でイワガラミがありますが、花弁の数で見分けるそうです。勉強になりました~(*^_^*)



 

 

 

 

初夏の野花観察も、山頂までゆっくり歩いて2時間で終了。今日も楽しかった~~~~!!!

 

ガイドの竹田さん、今回も楽しい案内をありがとうございました。

秋の植物観察におすすめする時期は、8月頃(お盆過ぎ)とのこと。山の秋は早いようです。

また次回もお邪魔しますので、よろしくお願いします。

 

 

さぁ、歩いた後はお待ちかねのランチタイム。

 

今日のランチはプレボイルして持ってきたペンネにソースをからめてアラビアータです♪

今回のトッピングにチョイスしたのは、私達のお気に入り♪旬な山菜タキミズナ

この組み合わせが最高にgoodではありませんかっっ!!我ながら自画自賛~~~~!!

大変美味しくいただきました!


 

次回の秋の吾妻山もお楽しみに~~~~~♪

 

 

 

※吾妻山の自然を後世に残すため、必ずゴミは持ち帰る、動植物の採集・採取はしない、登山道を外れて歩かない、などのルールを守りましょう。

 

 

 

 

 

Written by MITSUE IMURA/Photos taken by RIE KIKKAWA



 

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