ちょっとアップが遅れてしまいましたが、8月末に撮影のため吾妻山の草原で畳を敷いて、北海道から来た学生さんに生け花にトライしてもらいました。
花を活けたことがなくても大丈夫。
森の中をしっかり観察しながら歩けば、木々の枝が描くしなやかなカーブや、不思議な調和を見せる野草の佇まいが、こう活ければいいよ。と教えてくれます。

浴衣を着た本人は、着物に合せて自然と歩き方がおしとやかになると言っていました。
でもひょっとしたら、和装だからおしとやかな動きになるのではなく、和装でできる動きが日本の歴史の中でおしとやかの原形になったのかもしれません。

最初は晴れていましたが、山にガスがかかってきました。
見方を変えれば、幽玄な雰囲気になってきました。
月が満月だけではつまらないし、空が晴ればかりでは光は単調なものになってしまいます。
天候が移り変わるこそ美しいんだと思います。

花は民家の庭から頂いてきたものを使用しました。
*国定公園内の花はみんなのものです。採取してはいけません。

お手本になる森に囲まれての生け花。
小さな水盤を、大きな池や森の木々、野に咲く花に見立てて活けていきます。
こんな遊びができるのは、田舎ならではの特権ですね。
by jun iwawaki