初秋の野花に会いに。吾妻山トレッキング!

9月に入りすっかり秋の気配を身近に感じる毎日です。

広島県の北側に位置する庄原市の山間では、8月下旬から秋の山野草が見ごろを迎えていると聞いて2015年9月7日、ランチを兼ねて比婆道後帝釈国定公園 吾妻山へでかけてきました。に続いて秋のご紹介です♪

 

今回も忙しい中、吾妻山ロッジ山野草ガイドの竹田 至さんに色々と教えてもらいました。

 


この日、家(庄原市街地)を出発する時点の天気は、台風の影響で晴れ時々曇空。でも山に近付くにつれて雲行きは怪しい様子に・・・。


吾妻山の駐車場(休暇村吾妻山ロッジ)は標高1000m。山の天気は本当に変わりやすいものです。

悪天候の中のトレッキングはお勧めしません。ですが・・・季節によって小雨程度であれば個人的に散歩程度をお勧めしたい!!


雨が降ると植物や樹木は十分な水分を得て、生き生きと輝きとっても緑色が美しく感じられるように私は思うのです。また霧のある景色も幻想的な雰囲気をつくり、写真愛好家達を魅了させています。




マツムシソウ


今回は、この花をメインにご紹介したかったくらい愛らしい紫色が特徴的な花。この花が咲き始

めると夏が終わったなぁと実感します。9月に入り、吾妻山では咲き見頃をすぎていましたが、もう少しは楽しめそうです。





草原に紫色が群生しています。

12月になればここは一面雪に覆われ別世界になります。






キンミズヒキ


名前の由来は、この花穂を「のし袋」についている金色の水引(みずひき)に似ているからだそうです。キンミズヒキはバラ科キンミズヒキ属ですが、赤色の穂をもつミズヒキはタデ科になります。




ミズヒキ


名前の由来は、キンミズヒキと同様。






タムラソウ


アザミに似た花ですが別の植物です。花は上をむいて咲き、葉っぱにとげがないのが特徴。

ずっと気になっていたタムラソウ(田村草)名前の由来は定かではないようですが、

調べてみると古名で“タマバタキ(玉箒)”ということからタマバタキソウ→タムラソウという説と、多紫草(タムラサキソウ)→タムラソウという説があるらしい。





ヤマジロギク


こういった菊科の花は判定が非常に難しい(>_<) 。。。ガイドの竹田さんが教えてくれたのですが、このあたりに咲く菊科の白い花のほとんどはヤマジロギクだそうです。




キセルアザミ


アザミの種類は日本だけで100種類以上あるといわれていますが、このキセルアザミは判別しやすい種類です。比較的、湿地などの土壌を好み、細長い茎の先に下向きの花をつける。煙管に(キセル)のように見えることからこの名前の由来があるそうです。





ウメバチソウ


この花が咲き始めたと聞いて探しました♪ 県北の山地では10月中旬まで楽しめますが、この花とリンドウが咲きはじめると「今年の花はこれで見納めだなぁ」といわれます。

ウメバチソウ(梅鉢草)の名前の由来は、この花の形が天満宮の紋章・梅鉢に似ることからだそうです。




吾妻山の裾には、いくつかのため池があります。

これは、この地が「たたら製鉄」が盛んだった証であるカンナ流しの名残跡のひとつ。


そんな池では、春はミズバショウ、秋はハスの花が咲きます。



今回は小雨のため、山頂へは行かずロッジ周辺をお散歩です♪

霧がでで、周辺はすっかり幻想的。雨でしか味わえない美しい景色をご覧ください!





自然が相手ですから、この天候も山の楽しみのひとつ。

小雨の中、クモの巣も美しい♪




アケボノソウ


私の大好きな花のひとつ。名前の由来が素敵なのです!

花冠にある黒紫色の点を星、丸い黄色を月に見立てて、白々と明ける曙の空を連想させることから名づけられた花。ズーム撮影するとよくわかりますが、実はとても小さい可憐な花なのです。





カニコウモリ


春先にガイドの竹田さんに教えてもらった植物。まだ蕾ですが秋には白い花を咲かせます。




ヤマジノホトトギス


夏から初秋にかけて咲くホトトギスですが、吾妻山ロッジ裏にまだひっそりと残っていました。





ツリフネソウ


よく見ると本当に約3センチ程度に花が、一本の細い花序で吊られているのがわかりますか?

下垂した花柄の先に花をぶらさげる様子が、花入れの「釣舟(鎖などで吊って使う舟形の花器)」

によく似ていることから命名されたようです。珍しい黄色の花をキツリフネといいます。




サラシナショウマ


吾妻山で見ごろを迎えてました・・・が。

雨と風が強くなりはじめたのでゆっくり撮影もできず・・・。

風がでると、とにかく寒いっっ!!

こんな天候時は、もう冬の装いが必要かも~~~!!






ゲンノショウコ


吾妻山に限らず里山ではよく見かける草花ですが、ちょっとご紹介。雨だと花を閉じてしまいます。この草花はドグダミやセンブリと共に生薬として有名。ゲンノショウコは「現の証拠」と書き、胃腸に実際に効果がある証拠という証。いつか私もお茶づくりに挑戦してみたいです♪




ゴマギ

 

9月の初めとういうこともあって紅葉はまだですが、ちらほら色づきはじめたものがありました。

こちらはゴマギといって葉を揉むとゴマの香りがします。


※吾妻山は国定公園です。植物の採取は禁じられています。



今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

吾妻山ロッジはこれから紅葉シーズンを迎えます。

まだ訪れたことがない方はぜひお立ち寄りくださいね。

 

冬季(12月~3月末頃)は積雪のため閉館しますのでご注意ください。

 

また別の機会に広島県庄原市近辺の山野草をご紹介していきま~す(*^_^*)

 

 

 

 

Written by MITSUE IMURA/Photos taken by RIE KIKKAWA

 

 

 

 

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